《Dr.もん次朗》50%強度の楽々運動について①
2026/04/10
『50%強度の楽々運動で少し長め』が 、なぜ最適なのか?
1)CPX(心肺運動負荷テスト)の結果から
2)筋肉の特性(赤筋、白筋)から
3)運動後の回復過程から
の3点の観点から解説します。
まず、【1)CPX(心肺運動負荷テスト)の結果から】について
①50%強度の楽々運動を少し長めに行っている人のCPXの測定結果です。
✓白線(酸素摂取量)と 赤線(炭酸ガス排泄量)が離れています。(呼吸商が1以下)
これは、「脂肪酸の代謝が盛んで、糖と脂肪の代謝バランスが取れている」ことを示しています。

②息が切れる強度の運動を続けている人のCPXの測定結果です。
✓白線と赤線は、ほとんど重なっています(呼吸商:1~1以上)
これは、「エネルギー源は糖のみで脂肪を使えていない状態で、
エネルギー代謝は糖に偏っておりバランスが悪い状態です 」 (低血糖に陥る可能性もあります)
③運動習慣のない人のCPXの測定結果です。
✓少し動くと息切れをおこす、「赤線>白線:酸素不足の状態です」
なお、AT付近の運動(有酸素能max)では、②のCPXとほぼ同じ結果です。
この強度の運動は、心臓リハビリや、一部の競技スポーツで用いられています。
しかし、CPXの結果からみると代謝効率が悪い。また競技スポーツの現場では、使用頻度が減っている。
ATでの運動については、また別機会に検討しよう。
CPX心肺運動負荷テストからは、
『50%強度の楽々運動を習慣にしている人が、脂肪酸代謝が盛んで、糖代謝とのバランスが取れている
そして自律神経系、RAS系の活性が安定している』と推測できた。
では次に【2)筋肉の特性(赤筋、白筋)】骨格筋の筋繊維の特性から、健康運動をみてみよう。
骨格筋は、
①赤筋(持久系)と、②白筋(速筋系)に大別される。
①は血管とミトコンドリア(酸素利用+++)が豊富
②は力は強いが、疲れやすい。
そして①と②は役割分担がある!!!
赤筋と白筋には役割分担あり!!!
✓赤筋:息の切れない範囲で作動する ⇒ 日常用の筋繊維
✓白筋:息の切れる強い運動で作動する⇒ 緊急時の筋繊維
それぞれの領域はほとんど超えない! (All-or-None Law)
つまり、息が切れるような運動では、 有酸素運動に大事な赤筋は作動しにくく、白筋が主に作動する。
健康に有用な赤筋は育ちにくい。!!!
1)に示したCPXの結果も、50%楽々運動が、赤筋(持久筋)発達に一番有効だったよね。
AT付近の運動は、有酸素運動能max付近で、白筋が作動し始める付近で重なりがあり、どっち付かずと推測される。
競技スポーツで人気が無いのも頷ける。
次回は【3)運動後の回復過程から】、50%楽々運動の有用性についてみてみたい。
≪つづく≫
Dr.もん次朗










