《Dr.もん次朗35》スポーツ医科学の専門家の方へ
2026/05/15
スポーツ医科学の専門家の方へ、のコーナー
今までの内容を、少し詳しくみてみましょう。
難しい表現あるので、読み飛ばしても OK
正常の心筋は、
1)最も酸素を上手に利用出来る筋肉、つまり活性酸素の障害はほとんどない。
そして、少量の活性酸素は心筋の良好な機能維持に役立っている。
心筋は、
ミトコンドリア密度が極めて高い
毛細血管密度も高い
安静時から酸素抽出率が非常に高い
ATP産生の回転が非常に速い
「大量の酸素を使うが、極めて秩序だった使い方をしている」
つまり、「活性酸素(ROS)を極めて厳密に制御している」ーー>少量のROS
そして、「少量ROSは必要」、なぜか?
適度なROSは自己組織化のシグナル
つまりミトコンドリアを正常に維持発展させる刺激だから
2)酸素代謝がスムーズで、脂肪酸代謝が主であり、ATP産生量が多い。
正常心筋は通常、
脂肪酸 60〜80%
糖質 20〜40%
をエネルギー源として・ATPを作っています。
しかし虚血では酸素不足になるため、
心筋は「酸素節約型」へ切り替わり
糖質100% からATPをつくる。
つまり緊急時のエネルギー使用の状態です。
これは、骨格筋の白筋(速筋)と同じです。!!
3)心筋が正常機能している時は、副交感神経が優位であり、RAS(レニン・アンギオテンシン系)活性が低い。
副交感神経系の活動が高く、
過度な交感神経刺激がない、
心筋保護的な状態。
RAS活性が高いと
線維化↑・ミトコンドリア障害・炎症(+)
ーーー>心筋の障害 を起こします。
4)心筋虚血の状態になると、上記の1)から3)は崩れて、活性酸素障害が起こり、糖代謝依存となり、交感神経優位、RAS活性が高まる。
まとめ
- ①「正常な心筋=高効率・低ストレス・脂肪酸主体」
- ②「虚血・障害心筋=低効率・糖依存・交感神経優位」
これと骨格筋を比較すると、
①は赤筋の発達した状態(息切れなし、楽々運動)
②は白筋(速筋)の状態(息切れ+、酸素不足)
なんとなく分かりますよね?
次に続くーー>
≪つづく≫
Dr.もん次朗#35(5.15)






