心疾患の患者さんは、ともすると安静が第一と考えがちです。
このため下肢筋力などがさらに低下し、益々活動度が低下してしまう可能性があります。
心疾患では、心臓の予備能力はある程度減っていますが、下肢筋肉には問題がありません。
一般にその人の運動能力は、心機能と下肢筋肉の能力との掛け算と考えることができます。
心機能×下肢筋肉の能力
正常で運動能力のある人は、心機能、下肢骨格筋の能力の予備能はそれぞれ3~4倍くらいあります。
さて、心疾患で心臓の予備能力が2倍くらいに低下した人でも、リハビリ運動療法で下肢筋肉の能力を増強できれば、体全体としての運動能力を上げてあげることが出来、日常生活を一般の人と遜色なく行うことが可能となります。
心疾患の患者さんの運動療法も程度の差はありますが、基本の考え方は通常の運動療法と同じです。